サン・セバスチャンに3日間滞在している途中で、1日ちょっと遠出をしました。そこは、オンダリビア。フランスとの国境の町です。
サン・セバスチャンからはバスで気軽に行けちゃいます。いわゆる路線バスです。一般道を50分くらいかけていくものと、一部高速を使うルートの2種類があります。私達は時間も丁度いい高速を走るバスに乗りました。これだと30分で到着です。
この日は急に風が強くなって気温もグッと下がってきたので、到着後すぐにカフェに立寄って、念の為に持参していたインナーなんかを着込んで、やっと町歩きのスタートです。
ヨーロッパは日によって気温差が激しいので、こういった準備は欠かせません❗
歩き出してすぐ、町の中心にあるパティスリーの前を通ると気になる光景が・・・。
こんな小さな町のケーキ屋さんにビックリするほどの人だかり。しかもお店の中には同じケーキがずらりと並んでいます。
これはいったい何❓知りたい~❗イースターは終わったばかりだけど、なんだか卵の飾りもあるし・・・。やっぱりイースター関係かな~🧐
そこでお店に入って突撃取材です。でも店員さんも忙しいし、言葉も簡単には通じません。
すると、順番を待っていた1人のスペインマダムが私に近づいて説明してくれました。彼女もたどたどしい英語でしたが、一生懸命説明してくれたところによると、
これは、イースターではなく《聖人マルコス?》のためのお菓子なんだそう。明日がその聖人の日で、このケーキを教会でお祓い?的なことをしてもらって、家族で山に登りそこで食べるんだとか。
お店の中のそのケーキの数には本当に圧倒されましたよ~。
こちらの別室?ではすでに用意してある物を次々に渡していました。事前注文の人なのでしょうか❓紙で包んでひもを付けただけの簡単な包装です😆
窓から見えた厨房では、まだまだ制作中でした。これはこの町の人全員が買いに来るんじゃない❓というくらいの数です。
町歩きの途中でも、この包みを持った人を何人も見かけました😱
ネットで調べてみると・・・(実はなかなか分からなかったのですが、)このオンダリビアや近くのイルンなど限られた地域で続く風習のようです。生まれた子供のゴッドファザーやゴッドマザーがその子供たちが成人になるまで、毎年このケーキを送るんだとか。手作りも多いみたいです。
私が見かけたケーキ屋さんは特に有名なようで、スペインのテレビ局が取材した映像も出てきました。たくさんの棚が並んでいた部屋も普段はカフェとして使っている部屋だけど、この日だけは作業場になるんだそう。
スペインは信心深い人達が多く、毎日が誰か聖人の日で、そのためのお菓子も多いとは聞いていましたが、こういうことなのね~と実感しました。
オンダリビアは坂が多い、城塞がある町です。建物は私がイメージするバスクそのもの。
高台にはこの町を代表する建物、古城を改装した《パラドール デ オンダリビア》があります。
さすがに元要塞。無骨で威圧感が凄い❗ここにも泊まってみたかったな~。入り口までは宿泊者以外も入ることができます。
パラドールはスペイン版国民宿舎なんだけど、ここは特に人気で料金もどんどん上がっているらしい😩
観光客はそこそこいるけど、静かな町です。この日は有名どころのバルが軒並みお休みでした。特に下調べをしてもお休みの表示はなかったのに・・・何故でしょう❓曜日も水曜日なのでそれほど定休日とも思えないのに。
理由もわからず💦ちょっと残念だったけど、なにげなく入った小さなバルでも十分美味しく頂けたのでまぁ、良しとしましょう❗これも海外旅行あるあるです😅