今回の旅行の最後の日、夜の出発までの時間はシャルルドゴール空港から30キロくらいの場所にある、シャンティイ城を訪ねることにしました。

それほど遠くないものの、直通の公共交通機関はありません。レンタカーも考えましたが、タクシーを使ってもそれほど料金がかからなさそうだったので、今回はタクシーをチョイス。
ホテルに荷物を預かってもらっていざ出発です。
この日は早朝から霧がひどくて、ものすごく視界が悪い・・・
霧のせいか、事前に聞いていたより時間がかかり、料金もパリ市内に出るよりかかってしまいました😫
もともと狩猟に使っていたお城です。城の手前には広大なシャンティイの森が延々と広がっていました。この森を貫く真直ぐな道の奥にお城がありました。
16世紀にフランソワ1世の「王室最高司令官」だった貴族『アンヌ・ド・モンモランシー』が築いたお城です。
代々受け継がれる中で建て増しされましたが、フランス革命の時に一番古い建物は壊されてしまいました。
革命後に16世紀の城を再建したオーマル公爵は大の美術コレクターだったところから、城の中には有名どころの美術品の数々があふれています。
これらの美術品は彼の遺言でこの城から動かすことなく当時のまま保存することを条件にフランス芸術院に贈られました。
いまでは《コンデ美術館》として城と一緒に芸術鑑賞ができるようになっています。
ここでしか見ることが出来ない作品を、当時飾ってあったままの状態で楽しむことができるんです。
音声ガイドも無料で借りることができました。日本語もあります。
この美術館、ラファエロの作品3作やアングル、ボッティチェリにドラクロワとルーヴル美術館に次ぐと言われる所蔵品の質を誇っています。
もちろん、館としてたくさんの部屋の装飾を楽しむことも出来ます。
コテコテのロココ調でした😆
私達が特に興味を持ったのは通路のようなところに設えてあるステンドグラスです。
これはオーマル公の別の屋敷からここに移築されたものなんだそうですが、宗教的な題材ではなくギリシャ神話の《プシュケとキューピット》の物語を描いたもの。
42枚の連作です。モノトーンの色合いといい、なかなか素敵でした。
庭はヴェルサイユ宮殿と同じル・ノートルが手掛けたものです。
奥に進んでみるとまるで、ヴェルサイユ宮殿の《ル・アモー・ドゥ・ラ・レーヌ》「王妃の村里」を思い起こさせるようなエリアがあります。
疑似村里です。18世紀に流行ったそうで、ヴェルサイユ宮殿のものはここをモデルに造られたんだとか。
ここにあるレストランではクリーム・シャンティを頂くことができます。そう、私が大好きなホイップクリーム😍

《クリーム・シャンティ》はこの城の料理人だったヴァテールが考案したもの。ここでは、当時のものにとっても近いものが食べられるんです。
私がこのお城に来たかったのはこれを是非味わってみたい❗と思ったから💖
いろいろ悩んだ挙句、実際にいただいたのはお店の人のおススメの《ザ・クリーム》のこちら
そのまんま、クリームです。濃厚ですが、それほど甘くはありません。私としてはもう少し甘くてもOKですが、満足です。
シャンティイ城は豪華な厩舎も有名です。今でも競馬が行われています。馬の博物館もあり、馬たちの優雅なスペクタクルも見ることができます。
今回は時間がなくてパスしましたが、あまりの立派さにビックリ。
帰りは駅まで歩いて、パリ経由で空港に戻りました。
パリからこちらを訪ねる場合は北駅からここChantilly Gouvieux(シャンティイ・グヴュー)駅まで約25分です。駅からは20分ほど歩きますが、緑が多くて気持ち良い散歩道なので、私としてはのんびり歩いて行くことをおススメします。
わりと気軽に来れる距離なので、パリとはまた違った場所を体験したい方は是非行ってみてください。